ピストン抜き実習


機関系では、当初からアナウンスがあったとおり、5日間の日程を組んで発電機のピストン抜きの実習が行われました。
エンジニアの仕事は、その作業のための準備が7〜8割を占めます。
士官や乗組員の指導のもと、各作業内容、必要な工具をはじめ、作業分担などについて打ち合わせをし、何が必要なのかを見極めながら、手を動かし声を掛け合い、整備作業に取り組みました。



発電機整備の前に、発電機内に残っている水や油の移送の際に取り扱う諸弁やポンプ、配管のチェックや、ピストン抜きの際に開放する各部のチェックをくまなく行います。

開放作業開始



重量物を多く扱いますので、機器を傷つけないよう、また怪我をしない、させないよう注意を払いながら、あらかじめ取り決めておいた場所へ取り外した部品等を運びます。

いよいよピストン抜き出し


傷が付かないよう、丁寧にゆっくりと抜き出していきます。

各部点検や計測作業



発電機を構成している部品等に異常がないか、各部を計測したり、カラーチェック等で傷などがないかどうかを確かめます。

それに平行して、普段は清掃できない機器内部の清掃作業も行われました。

復旧作業


計測等を終えた部品や、新しいものに交換した部品などを装着し、再び使用できる状態にします。
やり直しなどをしなくていいよう、不手際のないように丁寧に、慎重に作業を進めていきました。

試運転

全作業を終えたら、いよいよ試運転です。
最初は満足に始動できるかどうか。何回か始動と停止を繰り返し、異常の有無の確認。
それから始動時間を長くし、徐々に回転を上げたり〜と、満足に運転でき、運用できるかどうかをチェックします。


整備作業は、多少の順番の入れ替えは合ったものの、携わった皆に怪我もなく、これといったトラブルもなく、無事に修了。
私たちがこの実習で整備した発電機は、おそらく今も青雲丸で元気に動いていることと思います。

整備作業を終えた私たちはというと、発電機が再始動しても、感動や満足感というよりは、「やれやれ、やっと終わった」という雰囲気を出してました。
高齢者が多いと、こうなってしまうのでしょうか(^-^;。
最後に、指導してくださった士官、乗組員の方々に貴重な経験をさせていただいたことに対しまして厚くお礼申し上げます。
本当にありがとうございました。